著者: 伊坂幸太郎 こんなに面白い本に出会ったのは、本当に久しぶり!! ぜひみなさんにオススメしたい1冊です。 読み終えた後、しばらく興奮で眠れなくなってしまった。 人生最大の危機に陥ったとき、自分を救ってくれるものは何だろう。 ふと、そんなことを思った。 突然、首相暗殺の濡れ衣を着せられた主人公。 果たして、国家的な陰謀から逃れることはできるのか?? 彼の逃亡の記録がスリリングに綴られている。 息が詰まるほどの緊張感とスピード感。 何の脈絡も無くシャッフルされているかのような過去と現在。 そこに、さりげなくかつ巧妙に散りばめられ、 やがて鮮やかに収斂される伏線。 最後まで期待を裏切らないストーリー展開。 早く先を読み進めたい思いと、読み終えてしまいたくない思いが交錯し、 とにかくどっぷり世界に引き込まれてしまった。 話の面白さもさることながら、 主人公を取り巻く人々もまた、皆個性豊かで魅力的である。 それぞれが葛藤を抱えながら、 時に気まぐれに、時に自分の人生をかけて、主人公に手を差し伸べる。 それら一つ一つのストーリーが、あったかくてやさしくて強い。 まさに、「人間の最大の武器は、習慣と信頼だ」という言葉を思わせてくれる。 非現実的にも思えるこの小説の設定に不思議と自然に感情移入できるのは、 このようなリアルで人間的なエピソードに支えられているからなのかもしれない。 単なるミステリーとしてだけではなく、 人間を描いた小説としても楽しめる一冊だと思った。
by minicat_orange
| 2008-07-12 16:30
| ☆今日の1冊
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